獅子吼

獅子吼

獅子吼。
「ししく」といいます。

 

聞いたことのある方もいらっしゃると思いますが、獅子吼(ししく)とは仏教修行者の理想として、お釈迦さまが推奨されていた姿勢でした。

 

獅子吼とは、獅子のように吼えること声量豊かに語る、雄弁に語ること、、、と思われている向きもありますが違います。雄弁に、大声で、流暢に、また説得力にあふれた話しの仕方ではありません。

 

獅子吼とは、相手が誰であろうとひるむこと無く、正しいことを言う勇気ある姿勢をいいます。百獣の王ライオンは勇敢な動物ですので、その勇気ある姿勢から「獅子吼」と言っています。

 

お釈迦さまは、獅子吼をする弟子を大変褒めていました。
王様や大臣といった人達や、ならず者に対しても、ひるむこと無く正しいことを話しをした報告を聞くと、お釈迦さまは大変褒めらました。

 

はじめもよく、中ころも良く、終わりもよく、整然かつ丁寧で上品な態度で、正しいことを勇気を持って話しをすることこそ「獅子吼」になります。

 

お釈迦さまも獅子吼を常日頃からされていました。「如来は嘘を言わない」存在ですので、問われれば、かならず本当のことをお話されました。

 

言えば、相手が落胆するから答えるのは控えたい、と数回断っても、相手が望むならあえて獅子吼して真実を語ったくだりのあるお経も残っています。

 

獅子吼は仏教では重視されていましたので、お釈迦さまのお弟子さん達も獅子吼をモットーとしていました。ですが時に異教徒から迫害されたこともあったようです。

 

実際、当時の仏教徒は、異教徒から白眼視されたり妬まれることもあったようです。お釈迦さまの一番弟子でもあったモッガラーナは異教徒によって殴り殺されています。

 

お釈迦さまご自身が、濡れ衣を着せられたり、根拠の無い批判をされたこともあったようです。経典を読んでいますと、人間の心は2600年前も現代もそう変わらないところがあるなあ、と思います。

 

正しさを貫くのは、心だけでなく、行動も、そして言葉もそうだったのでしょう。

 

もちろん正しいからといってもKYでなかったことは容易に想像できます。TPOを踏まえて、言う必要のあるときは勇気を持って話しをする。相手がどういう人物であっても、必要なときは勇気を持って、ひるむことなく獅子吼し、正しいことを言っていたのでしょう。

 

お釈迦さまから学ぶことは大変多いと思います。