両親・親孝行を大切にする理由

両親・親孝行を大切にする理由

家族とは人間関係の最小単位であって、誰もが最初に体験する人間関係のひな形ですね。

 

両親が仲良く、喧嘩の少ない関係であるなら、その子供も同じようなバランス感覚を培っていき、そして大人になって結婚し、両親と同じように喧嘩の少ない関係になりやすいものです。絶対にそうなるわけではありませんが、なりやすいですね。
数多くの親子を長年にわたってみていきますと、上記のことは該当します。

 

親子とは大変、絆が深い関係です。
良くも悪くも、子供は両親の影響を受けます。

 

両親について原始仏教では、どう説いているのでしょうか。
今回は人間関係のひな形ともなる両親について説明したいと思います。

 

 

1.両親は梵天のように接せよ

 

原始仏教では、両親を非常に大切にする教えが数多くあります。
両親に対しては、梵天に接するが如く敬いなさい、両親は大切に、親孝行はせよ、といった両親を大事にする教えが数多くなります。

 

その理由は明快です。
親は子供を育てるために、自分の身を削ってまでも必死となって尽くすからだ、といいます。
明快ですね。
今の私たちがこうして生きていられるのも親の「お陰」である。だから大切にしないといけないのです。と明快にお釈迦さまは説かれます。

 

 

2.もしも両親を粗末にすると・・・

 

反対に、両親を粗末にする場合、特に親を殺害した場合、大変な罪になるようです。その罪は極めて大きく、死後、最悪の地獄(無間地獄)へ行くとあります。これは相当怖いです。

 

「五逆罪」という罪があります。
五逆罪とは、

 

1.母親を殺害する
2.父親を殺害する
3.ブッダを殺害する
4.ブッダに怪我を負わせる
5.正しい仏教教団を破壊(分裂)させる

 

という罪です。これらを犯すと、悟りを得ることができなくなり、死後、必ず無間地獄へ行くと経典には書いてあります。
両親、殊に、母親を殺害することは大変な罪のようです。
ブッダを殺害するよりも罪が重たいともいいます。

 

ちなみに無間地獄(むけんじごく)は、1劫(ごう)という時間の間、存在しつづけるようです。1劫とは43億2000万年 といいます。43億2000万年の間、地獄にいることになるそうです。
・・・・

 

悪いことはしたくないですね。。。

 

 

3.両親との絆

 

怖い話しになりましたので、ちょっとここでファンタジーのようなお話を。

 

両親とは絆が強いわけですが、パーリ経典にとてもジーンと来る両親に関するお経があります。
それは、あなたが今の両親の元に子供として生まれてくる回数はどれくらいでしょうか?という問いかけです。

 

今の両親の元に生まれてくる回数です。

 

この問いを聞くと、「え?」と思いませんか?
今の両親の元に生まれてくる回数です。

 

そもそも、今の両親と同じ両親の前世ってあるの?と思いますよね。

 

ところがお釈迦さまは腰を抜かすようなことをおっしゃいます。

 

今の両親と同じ両親の元に生まれてきた回数は、大地の土の数よりも多い、というのです。

 

茫然自失・・・・・・

 

開いた口がふさがらなくなります。

 

なんという膨大な数なのでしょうか。
確率からいっても、同じ両親の元に生まれてくるのは極めて少ないはずです。
その少ない確率ですら、膨大な回数だと言うのです。

 

一体、人間の輪廻転生の数はどれくらいなのでしょうか。無限に近い回数ということはなんとなく分かるでしょう。

 

仏教の輪廻転生とは、このようにスケールが途方も無く大きなものです。

 

そうして、同じ両親の元に生まれてくる回数、この話し、どこかで聞いたことがありますよね。輪廻する回数の例えです

 

輪廻の数もさることながら、「同じ両親の元に生まれてくる回数」も膨大だというこの教え。
本当に、人の輪廻の回数は、気が遠くなるほど膨大なことが分かりますよね。
なぜなら、同じ両親の元に生まれてくる回数すら、膨大なのですから。

 

ですが、このお釈迦さまのお話から、両親との絆はいかに深いかが分かると思います。両親との縁とは、信じられないくらい深く、いわば自分の一部のような存在なのでしょう。

 

ですので両親を殺害する罪が重たくもなるのかもしれません。

 

今のあなたの両親、過去世でも数え切れないくらい「両親」だったわけです。今と同じ職業や性格でなかったでしょうが、この絆は、来世においても再び結晶化していきます。いつかどこかで、再び、同じ両親の元に生まれてきます。

 

そう考えますと、両親とは「多生の縁」ではなく、「自分の一部」のような存在だと思います。

 

 

先祖や親が霊障になっている?

 

世間には、先祖が霊障を起こして子孫を苦しめている、運を悪くしている、問題の原因とといった教えを説くところもあります。しかし、お釈迦さまの言葉を鑑みますと、こういう考え方はいただけません。両親のそのまた両親である先祖が祟っているとか、霊障になっているというのがはちょっと酷い考え方です。先祖や両親を粗末(悪者扱い)しかねない考え方です。

 

確かに霊障といわれる似たケースが起きることもあるようです。しかしそれは稀です。本当が霊障ではなく餓鬼の関与です。このことはこちらで説明しています。

 

先祖や親はありがたい存在です。自分と絆の深い存在です。大事にしましょう。大切にしましょう。

 

いつか再び、また親子として巡り会います。またお世話になる方です。今度巡りあったとき、今生以上に大切に育てていただき、健全に育っていきたいものです。両親は本当に大切にする必要がありますね。大切にしましょう。

 

原始仏教で説かれる両親についてを知ったとき、感謝する気持ちで一杯になりました。この教えをもっと早くから知りたかったとも思いましたが、気付くに遅すぎることはないですね。精一杯の親孝行はしたいものです。