浄居天〜色界の隠し部屋?

浄居天〜色界の隠し部屋?

ところで色界には、隠し部屋といってもよい天界があります。
それは「浄居天(じょうこてん)」です。

 

浄居天(じょうこてん)。

 

今までも何度か出てきましたが、今回、あらためて詳しく書いてみたいと思います。

 

浄居天という世界、もしかすると初めて聞く方もいるかもしれません。

 

浄居天は、普通の生命は絶対に入ることができない世界です。
お釈迦さまも「浄居天だけは行ったことが無い」とおっしゃっています。
それもそのはず、浄居天に転生しますと二度と生まれ変わってこなくなるからですね。

 

そして浄居天は、ある条件を満たした生命だけが入ることが許される「特別な色界」です。
秘密の会員クラブ(下世話な喩えですみません)とは違いますが、ある条件を備えた「人間」だけが入ることのできる世界です。色界の最高位です。

 

ある条件を満たした生命とは一体・・・?

 

答えをいいますと、仏道修行をして不還果(ふげんか)となった聖者だけが入ることができる色界です。
不還果(ふげんか)。

 

アナーガミー、または漢訳して阿那含(あなごん)ともいいます。
以前、預流果(よるか)のことをお話しましたが、預流果の聖者がさらに修行が進むと、不還果になります。言葉を換えますと、預流果の方がさらに修行が進むと不還果になるわけですね。
不還果は、阿羅漢(あらかん)というブッダの一歩手前の方になります。

 

そうして、不還果は亡くなりますと、死後、浄居天の神に生まれ変わります。浄居天での一生を終えますと、自動的に涅槃に入るわけです。
つまり、浄居天とは、涅槃に入る神々がいらっしゃる世界をいうわけです。

 

ちなみに浄土宗のいう極楽とは、この不還果が住む浄居天の神々の世界を言っていられるような印象です。極楽浄土とは浄居天のように思われます。

 

しかし浄居天は普通の人間には入れません。仏道修行をして不還果となった人間だけが転生できる神々の世界になるわけです。

 

色界の天界は四層(四禅)の世界といいましても正確には、四禅+浄居天という五層から成り立つ世界といっても良いと思います。浄居天は特殊ですので別格扱いをしたほうがよいと思います。

 

ちなみにお釈迦さまが涅槃に入るとき、第四禅で般涅槃しています。これは第四禅からいったんは浄居天を通って、そのまま涅槃に至るからだともいわています。実に、浄居天は、涅槃の入り口になるのではないかとも思われます。

 

RPGでいえば、ゴールに到着するための秘密の通路、隠し部屋のような感じですね。ゴールへの秘密の部屋が分からなければ、プレイヤーはゲームをクリヤーできません。終わりの無いRPGを延々とやることになってしまいます。ゴールへの秘密の部屋へ入れなければ、プレイヤーの経験値はゼロにもなってしまう、まさに永遠に続く「輪廻転生」ゲームです。

 

隠しモードというか、普通は見つけられない浄居天です。

 

しかし浄居天の神々は、
・寿命/16000劫(約69兆1200億年)
・身長/16000由旬(約112000km)
というハイスペックな方でいらっしゃします。

 

69兆年も生きていますと、どういう感じになるのでしょうか。