仏教が説く輪廻はおそろしい

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六道輪廻はお釈迦さまが最初に言われた輪廻の様ですが、お釈迦さまが説かれる輪廻は、世間一般に信じれらているのとは違うところがあります。

まず、生命は、何か目的を持って転生しているのではないということです。これを聞いただけでもショックを受ける方もいらっしゃるかもしれません。ですが仏教では、このように説きます。魂の成長をはかるため、とか、何か使命を帯びているため、というのは原則的にありません。

生命は、ただ「執着と無明の煩悩によって輪廻しているだけ」と喝破します。はっきりいって夢も希望もありません。メルヘンちっくな話しは、お釈迦さまの輪廻転生にはほとんどありません。

もっとも輪廻の中にも、変易生死(へんにゃく-しょうじ)というのがあります。変易生死とは、悟りの門に入った預流果以上の生命(聖者)が、悟りを得るために輪廻を続けることをいいます。変易生死は特殊なケースです。

一般的には分断生死(ぶんだん-しょうじ)といいます。ほぼすべての生命は執着や無明に基づいて、オートに輪廻転生を繰り返しています。分断生死の輪廻がほとんどすべてです。

この部分を書いただけでも、読んだ方は、暗い気持ちになるのではないかと思います。すので、この仏教的な輪廻の思想を生理的に拒絶すか方が多くなります。また言及されない方もいらっしゃいます。

ですが仏教は、一面、まずこの真実を受け止めた上で、修行しましょうと説きます。

とはいいましても、輪廻の思想に耐えられない場合も出てくると思います。もしも不安や恐怖を感じる場合は、スルーしてください。前にも書きましたが、自分で確かめられないことは鵜呑みしない、という姿勢です。

真実とは鋭い刃のようであり、時として人を恐怖と不安に叩き落とします。仏教で説く輪廻転生には、実に、ブログでは書けないほどの恐ろしい話しもあります。書けば、ショックを受けてトラウマを抱える方も出てくると思います。ですので輪廻転生については慎重に書かざるをえなくなります。

しかし、お釈迦さまは、良き処に生まれ変わり続けるための、アドバイスを説かれています。しかもその気になれば、誰にでもできる人生上の注意点と処世術です。

お釈迦さまは、仏教徒以外でも誰でも幸せになれる方法を説かれています。ただ単に不安をかき立てるだけでなく、良き生命であるようにと、そのための生き方・処世術をしっかりとおっしゃっているのですね。

つづく